ビルメン(設備管理)になるまで その3

ビルメン(設備管理)になるまで その3

どーも、私です。

この記事はその2の続きになります。

前回は消防設備の業界で独立を目標として働いている時、その働き方に疑問を持ってしまい、将来独立する事に黄色信号が点滅したとこまででした。

結論から言うと、私は消防設備で独立するという目標を捨てます。そりゃそうです、今ビルメンやってるんで。

では、赤信号になった理由を紹介したいと思います。

理由その①

売上にならない作業をさせられる

ある警備会社(元請け)から仕事を依頼された時の事です。依頼された仕事は、ある物流倉庫の誘導灯の新設工事でした。消防署の査察で、誘導灯が設置されていない事を指摘されたそうです。

物流倉庫なので、広いし天井高いしで作業は大変でした。脚立では到底届かないので、電気で動く高所作業車を使って作業をしていたのですが、その時に警備会社の担当者が

「高所作業車があるんで、ついでにそこの警戒区域の配線のやり代え火災感知器の交換をお客さん(物流倉庫の会社)からお願いされたのでやって貰えますか?」

と言われました。

どうやら、その警戒区域が断線していて、火災受信機に断線警報が出ているようです。そこも消防署に指摘されていたのだと思います。

私は最初、別途で追加の依頼かと思いましたが、よくよく話を聞いてみると、無償でやってくれとの事でした。

警備会社の担当者が言うには、お客さん(物流会社)についでにやって欲しいとお願いされたらしいのです。ついで=タダ。

どう思います?意味分かんなくないですか?

仮にお客さんにそうお願いされたとしても、私達、下請け業者にそれを押しつけるのはおかしな話です。

と言うか私は分かっています。お客さんはそもそも、警備会社にその改修費用を払っていると思います。警備会社の担当者が売上の数字を良くしたくて私達業者にタダでやらせるのです。

新品の感知器は警備会社が用意してくれていましたが、電線までは、用意されていませんでした。只でさえタダ仕事なのに電線はこっち持ちという悪質な搾取をされました。

付き合いのある同じ下請け会社さんも、これに似たような事をやられるという話を聞きました。こういう事をする元請けの担当者は、結構いるみたいです。

理由その②

日当扱いにさせられる

これは、本社が東京で全国に支店を構えている防災会社の仕事の手伝いをしていた時の事です。

同じ防災会社同士付き合いがあり、人手がいる時は応援に呼ばれるような感じでした。その会社を仮にA防災とします。

応援の仕事とは

A防災に担当者(責任者)がいて、私たちはA防災の従業員のふりをして作業の手伝いをする

という具合です。

仕事内容は消防点検が主で、応援仕事は気楽なもんでした。あくまで作業の手伝いをするだけなので責任がありません。お願いされた作業をしっかりやるだけです。

報酬は日当制で1人につきいくら、って感じでした。

ここまでは普通の事ですね。日当制である事に問題はありません。問題はここからです。

毎年、同じ現場の応援に呼ばれているので、ある程度現場の事が分かってきます。すると、A防災の人がこう言います。

「この現場、任せてしまってもいい?何かあったら電話してくれればいいから」

なんて言い出します。

要は丸投げです。A防災が受けている現場仕事をA防災の人間のふりして1から10までやらなければなりません。責任のレベルが当然上がります。

しかし、報酬は今までと変わらず日当制です。これは応援仕事の枠を超えた請け仕事です。

仮にそこの現場の消防点検の金額が30万円だったとします。なので「15万で請け負ってくれないか?」なら、分かります。この場合だとA防災は現場に出ずして15万の売上です。よくある事だと思います。

しかし、私達は日当制でした。仮に日当が1人当たり1万5千円とします。その現場を3人で点検するとしたら、4万5千円の売上にしかなりません。つまり、A防災は現場に出ずして25万5千円の売上になります。割が良すぎですよね。しかもその時間を別の仕事に充てれます。現場に来ないので。

搾取されてる感が半端ないです。

理由その③

バックを要求される

これは、ほぼ「犯罪じゃねーか」って事なんですが、ある管理会社の担当者(仮にA氏とします)から、消防点検の仕事を請け負っていました。

で、その点検の売上の何%かをA氏に要求されるのです。

「そっちに仕事流すからその代わり、いくらかバックしてね」

って事です。

具体的な数字までは把握してませんが、これは、下請け会社を使ったA氏の着服です。

これをされると自分のとこの会社としては、良くないです。

売上を税務署に申告して、売上に見合った税金を納めなければなりませんが、実際は申告した売上ほど、会社にお金はありません。A氏の懐に流れてるので。

この話しも良くある事らしいです。

逆に、下請け会社の方から元請けの担当者に現金を渡す場合もあるようです。私はこれをやっている会社を知っています。(そこの会社の従業員から聞きました)

理由その④

工事の金額が分からない

普通、仕事というのは、最初に金額を提示されて「じゃあその金額でやります」って感じで決まってからやるものだと思います。

しかし、ある元請け会社からの仕事は違いました。工事が終わり、無事に消防検査も終わって、請求書を送る段階で元請けの担当者に電話します。

「あの物件の工事はいくらで請求上げたらいいですか?」

って具合です。仕事が完了して初めて、金額(売上)が分かります。

これ、地味に怖くないですか?

ハッキリした試算が立てれないので不安になりますよね。

以上、消防設備業界で独立する事を止めた理由①~④でした。

これらの事を目の当たりにして独立する自信が無くなりました。

消防設備業界というのは、大手の警備会社や管理会社が牛耳(元請け)っています。私が所属していたような弱小下請け業者は、それらの元請け業者に良いように使われる傾向にあるのが現実です。

質の悪い業者が沢山いるのは、業界の仕組みのせいかもしれません。

消防設備業界で独立する事を止めると決めた時、当時の働き方が一気に嫌になりました。(消防点検や工事自体は好きです)

消防設備の仕事も辞める事にします。

立場を上のポジションに上げるべく、管理会社を目指す事にしました。

今回はここまでにします。その4につづく。

では、お疲れ様でした。

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