財産区分と作業範囲

財産区分と作業範囲

どーも、膝の上に我が子を乗せてカップスープを食べさせていたら、ひっくり返されてズボンがびしょ濡れになった私です。

今回は「財産区分と作業範囲」について私なりに書いてみようと思います。

この財産区分と作業範囲については、ビルの管理をしている者なら把握しておいた方がいいと思います。

まず、財産区分から説明します。

基本的に私のようなオフィスビルに常駐している技術員はビル財産を対象として管理するのが仕事です。

ここで問題になってくるのが、どこまでがビル財産なのかです。これは、管理する物件や、オーナー側との契約内容によってそれぞれだと思います。

私の管理しているビルで例を挙げると、例えば商業フロアの電気に関して言えば、そのフロアにEPSがあり、そこからそれぞれの店舗へ電気ケーブルが送られていて、そのケーブルが店舗内の分電盤に電気を供給しています。(1次側電源)

その分電盤で、照明回路やコンセント回路に子ブレーカーを介して分けられ、それぞれに電気が送られています。(2次側電源)

この場合のビル財産は1次側電源(店舗内分電盤の引き込みケーブル)までです。なので、分電盤以降は全てテナント財産となっています。

これは商業フロアでの話で、オフィスフロアでは、また違ってきます。

オフィスフロアではテナント内照明もコンセントもビル財産となります。(テナントが独自に設置した照明やコンセントを除く)

私のビルでは、同じビルでもフロアによって財産区分が違ったりします。

電気以外にも空調や給排水に関しても財産区分がちゃんと区別されています。

この様に、財産区分は明確に決められていますので、冷たい事を言えばテナント財産の設備トラブルに関しては基本ノータッチで構わないのです。

ただ、現実はそうはいかないので、テナント財産の物であっても、ある程度の対応はしています。

どこまで対応するかの私の判断基準としては、そのトラブルが派生業務に繋がるかどうかです。部品交換が必要なトラブル等は有償にて交換となり会社の売上になるので、テナント財産であってもしっかり対応し、改修の提案をするようにしています。

ただ、中には最悪なテナントもありまして、不具合箇所の交換部品をテナント側で用意した上で、私達技術員を呼びつけ交換させようとするテナントさんもいます。「ちょっと手伝って欲しい」なんて言って、呼びつけて結果作業をさせられるのです。

後、「対応して当たり前だろ」みたいな態度が上からのテナントもいます。

私はこういったデリカシーの無いテナントには極力最低限の対応しかしないようにしています。逆に感じが良くていろいろと協力的なテナントさんの場合は手厚い対応をします。私もただの人間なもんで感情がそうさせます。

この様に、財産区分を理解する事によりすべき作業なのかそうでないのかと言う作業範囲が明確に決まります。

ただ、財産区分という概念が無い現場が有ります。

それは、建物が1つの用途しかない現場です。例えば、ホテルや病院、工場と言ったとこでしょうか。

これは某大手ホテル現場常駐の人から聞いた話しなんですが、ホテル現場と言うのは作業範囲が多岐に渡るらしいです。

厳密に言えば、作業範囲はちゃんとあるんだと思いますが、有って無いようなものになってしまってるらしいです。

私たちの仕事は設備管理ですので、その建物の設備に関する事が作業範囲のはずなのですが、、、。

その人の話しによるとそのホテルでは、備品の搬入作業(ダンボールを運ぶ)や仕訳作業(備品の種類分け)をやらされているらしいです。それはホテルの従業員がやる仕事ですよね?

これは完全にホテルの従業員から便利屋扱いされちゃってます。と言うか、裏で普通に便利屋呼ばわりしてるらしいです。

いやー、この話しを聞いて悲しくなりました。

この業界ではホテル現場は大変だとは聞いていましたが、こういう意味での大変さも有るのだなぁと思いました。

なかなか難しいとは思いますが財産区分と作業範囲はできるだけ明確にしときたいですね。

じゃないと損をします、個人としても会社としても。

では、お疲れ様でした。

にほんブログ村 サラリーマン日記ブログへ

ブログランキング参加してます。
にほんブログ村