配管より漏水

どーも、昼飯時にカップラーメンにお湯を注いだタイミングでトラブルの連絡が入りました。テナント案件でしたので直ぐに対応しました。おかげでラーメンが伸び伸びになってしまいました。全然美味しくなかったです。そのトラブル、別にその時間に対応じゃなくても良かったです。ちくしょう、ラーメン代返せ!と思っている私です。(テナントに対してではなく、新人ばかりになっている我が社に対して)
タイトルの通りの事が起きました。
私の出勤日に発生したのではなく、前日です。引き継ぎ書を見ると
「監視盤の漏水警報があがって、現地確認したところ配管より微量の漏水が確認された」
との事です。場所はシャフト内の配管です。床にこの様な漏水検知帯が設置されてあり

水等で濡れると中央監視盤に警報が飛ぶ様になっています。
では、漏水確認をします。
こちらです。

ちょうどエルボの部分より漏水してたらしくて、保温材を剥いでます。
ただ、漏水箇所はこのエルボでは無いようです。見たところそれらしき箇所はありません。
配管の漏水の原因は基本的に2種類です。
配管のピンホール(小さな穴が開く事)か、保温切れ(保温材経年劣化)による結露か、です。
この配管の素材は銅管ですので、給湯配管です。実際に触ってみると熱いですし。
なので結露は考えれません。原因はピンホールでしょう。保温材内部のグラスウール部より漏水しています。

後はピンホール箇所の特定をしなければなりません。これがなかなか大変です。
この配管は給湯の本管でしてこのエルボがあるのは地下2階です。ピンホール箇所はそこより上だと予想します。
地下2階から基準階までずっと配管が伸びています。つまり、調査範囲がとても広いです。下から順番に調査していくしかないですね。
配管を手で触って濡れている箇所と濡れていない箇所の境目を探します。表面を触ってみても分かりづらい場合は少し切り込みを入れて保温材の内部に手を入れて確かめます。
調査の結果、基準階の2階で境目の特定ができました。
あとは保温材を思いっきり剥がします。

剥がす前の写真を撮り忘れてしまいました。上記は剥がした後の写真です。
給湯本管より分岐している枝管にピンホールを発見しました。

5秒に1滴のペースで漏水しています。ちなみに、この分岐の系統は今は使用していない配管です。
ここ(2階シャフト)で発生した漏水が保温材を伝って地下2階のエルボ部分で出てたと言う事です。
補修したいとこですが、このピンホールから本管までにバルブはありません。系統の切り離しが不可能なので、本格的に銅管の溶接をし直す等の処置をする為には給湯そのものを殺す(本管のバルブを閉める)必要があります。
そうなってくるとテナントさんの営業に支障をきたします。どこかの時間帯(テナントが営業していない)で作業ができないか考えてみましたが、日中は飲食店や美容室、夜間はホテルが使用しますので給湯を殺すタイミングは有りません。
唯一あるとしたら過去記事(ビルメンの正月)で紹介した、正月の全館停電作業のタイミングのみです。
全館停電は、今年終わったばかりですので次は3年後となっています。それまで本格的な補修はできません。
仮補修として補修テープ

を巻き付けてみようかと思いましたが、主任の「下手に刺激を与えて漏水が悪化したり、配管が折れてしまう」と言うリスクを避ける為、仮補修はせずに水受けのみ設置する事にしました。
ここら辺の判断が、さすが責任者だなぁと思います。私なんかはやりたがりなんで補修テープを巻くと思います。
もしこれにより、漏水が悪化して給湯本管を殺さざるを得なくなってしまった場合、テナント様に多大な迷惑をかけてしまいます。その場合、謝罪すれば済む話ではなく営業損失の賠償問題に発展しかねません。
そこまで考えが及ぶと一切のリスクは取らないと言う判断は正解だと思います。
いつ爆発するか解らない爆弾は刺激せずに、もし爆発するのなら自然に爆発する方を選んだという事です。勿論、この爆弾の事はオーナー側に伝えました。
さて、水受けの設置ですが漏水箇所の真下にバケツを設置すれば終了です。
しかし、これだと3年間も定期的なバケツの交換作業(漏水点検)が必要になります。私の現場には定期的な漏水点検をしなければならない箇所がいくつか有ります。これ以上増やしたくないので、漏水を直接排水するような仕組み(自動排水)を施したいと思います。
ペットボトルを半分に切り、水道ホースを繋ぎます。ペットボトルでピンホールの水滴を受けるようにし、水道ホースを地下ピットまで伸ばします。これでバケツの交換作業をしなくて良くなります。
主任にペットボトル側の作業を任せて、私は水道ホースを2階から地下3階の地下ピットまで伸ばす作業を行いました。

地下2階まではホースを垂らすだけです。

地下2階から地下3階は区画されてますので、電線貫通部の隙間から通しました。
私の作業が終わったので、主任がやっているペットボトル側を見に行きました。

ペットボトルを、あれほど触りたくないと言っていた銅管に引っ掛けてますやん。これだとホースの自重が乗っかっちゃうじゃん。
と、心の中で思いましたが、口には出しませんでした。
とりあえず、これで漏水対応は完了です。後は、この爆弾のタイムリミットが3年ぐらいある事を祈ります。
定期的に、漏水量の確認はやっていきたいと思います。
では、お疲れ様でした。

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