自然に生まれる地雷

どーも
仕事上において、地雷を踏んだことが無い人を評価しない私です。
ビルの経年劣化により、私の現場では至る所に「地雷」が発生しています。
ここで言う地雷とは「外観上では気づき難く、通常の扱いをしただけで破損してしまう物」のことです。
私の現場にある地雷をひとつ紹介します。
こちらです。

共用通路の照明器具です。
蛍光灯電球を覆っている、アクリルカバーが経年劣化により弱っています。
最初はこの事に気づかず、電球交換をする為にアクリルカバーを外した時です。
カバーの留め具に当たる部分が破損してしまいました。

手荒く扱った訳ではありません。ごく普通に扱っただけです。
つまり、地雷を踏んでしまいました。
通常作業で、破損してしまう状態まで劣化しています。
(この場合の破損は仕方ないと思ってはいても、壊してしまったという精神的なショックを感じます)
この照明器具は地雷化してしまっているので今後、触ることをしない方がいいです。
もちろん、オーナー側には更新のお願いをしています。
ただ、今のところ更新の予定は全くありません。
オーナー側からすると、この共用通路の照明の更新は優先順位が低いです。
というのも、この照明は通路の照度を確保するというよりは、インテリア照明的な役割です。
照度の確保は、既に更新したLED照明がちゃんと担っています。
つまり、通行人やテナントの方に直接的な迷惑が及ぶことはありません。
という訳で、この地雷は撤去されることなく残り続けます。私共も電球が1個切れたぐらいでは交換しない予定です。(器具1台に4個の電球がある)
しかし、そんな矢先に清掃の方からこんな事を言われました。
「照明器具のカバーに虫の死骸が溜まってきているので掃除がしたい」

うん、確かに。虫が溜まっています。
これからの季節、更に溜まることが予想されます。
この共用通路の周りの店舗は飲食店ですので、清掃の方からすると余計気になるのでしょう。(きちっとした仕事をする方だ)
さて、どうしましょうか、、。
もちろん、これは危険な地雷ですので清掃の方に作業はさせれません。
ここは開き直って、オーナー側に「更新してくれやー」という悲痛のメッセージを送るためにも、地雷を踏みつつ強硬作業をしようか?(破損したって関係ないぜ!!)
と一瞬、短絡的な考えをしてしまいましたが理性で抑えます。
いくつか案を考えた結果、
ハンディ掃除機に細目の耐圧水道ホースを繋げて

照明器具の隙間から

水道ホースを通して、中の虫の死骸を吸い取る。
という方法でやることにしました。
極力、カバーに負荷を与えないように慎重に作業します。

気を付けた甲斐あって、作業は無事に終わりました。

死骸を取り除き綺麗になりました。
「そこに地雷がある」ということが事前に分かれば、対処の仕様があるのですが地雷の恐ろしいところは「外観では気づき難く、踏んでしまってから気づくこと」です。
私の現場には地雷の他に、「爆弾」もいくつか発生しています。(爆弾はこちらの記事【配管より漏水】)
築年数の経過した古いビルでは、築年数に応じた数の地雷や爆弾が発生している可能性が高いです。(ある意味、戦場みたいなもん)
日々の業務では、そのことを理解したうえでの作業が重要になります。
爆弾は目に見えて危険と理解できるので大丈夫ですが、地雷には十分気を付けたいとこです。
では、お疲れ様でした。
地雷を踏まない究極の方法は、「自分は歩かない(動かない)こと」です。
ただ、これでは駄目ビルメンまっしぐらコースですので、危険を冒してでも動きましょう。参考記事【こんなビルメン(設備員)になるな】
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