小便器詰まり 貫通作業

小便器詰まり 貫通作業

どーもm(_ _)m

姦通、、じゃなかった貫通作業でくたくたになった私です。

オープニングがつまらないですか?

いや、詰まりました。

、、、、、。

私も2児の子を持つオヤジなんでギャグをかますこともあります。

会社に出勤して引き継ぎ内容を確認すると、あるフロアの男性トイレの「小便器が詰まった」とありました。(大便器は良好)

詰まったのは2日前で、小便器の使用を禁止にした上で1日目はパイプクリーナー的な薬剤を投入して、翌日の朝、流れが良好になったのを確認したとのこと。

しかし、その日のうちに再び流れが悪くなり、再度使用禁止。

薬剤を更に追加して様子見をしていたが詰まりは解消されず、使用禁止のまま翌日の私に引き継ぎがきました。

毎度のことながらやれやれです。

では、本格的な貫通作業に入ります。

小便器排水管(横引きの排水管)の末端にある掃除口より、管ツールのワイヤーを通してみます。

上手く通ればいいのですが、、。

まず、掃除口のフタを外します。

掃除口フタを外すだけで一苦労です。

小便器の末端は壁側です。

手探りでしか、掃除口を確認できない位置に設置されてあります。(小便器パネルの裏側)

前日、対応した人間が「掃除口は無かった」と言っていたそうです。要は、「掃除口が無いので貫通作業はできていない」ということ。

あるじゃないか!普通に考えて掃除口が無いなんてない!

作業スペースが狭いため、掃除口のフタを外すだけで軽く30分はかかったと思います。

いつもこのような作業をしていて思うのですが、設計はメンテナンスのしやすさまで考慮してくれたら助かります。

では、ワイヤーを入れていきます。

排水管の経路は事前に調査したので分かっています。(イメージができる)

大便器と小便器からの排水管が繋がっている集合管までに2箇所、90°エルボがあります。

おそらく詰まり箇所はそのどちらかのエルボだと予想してます。

ワイヤーを手押しで入れていくと、最初のエルボに到達しました。(すんなり入っていたワイヤーが入らなくなった)

管ツールのスイッチをオンにしてワイヤーに回転力を与えて最初のエルボの通過を試みます。

壁際の作業でとにかくやり辛い。

しかし、何とか最初のエルボを通過しました。ワイヤーが進みます。

ここで一旦、管ツールのスイッチをオフにして、詰まりが解消されたか確かめます。

集合管側に1番近い小便器へ、バケツで水を流して通水確認を行います。

詰まりが解消されていれば順調に流れてくれるはずです。

残念ながらバケツ2杯目で小便器が溢れてしまいました。

予想はしてましたが、詰まりは2箇所目のエルボのようです。

再び、管ツールのスイッチをオンにしてワイヤーを進めます。

すると、直ぐにワイヤーが進まなくなりました。

どうやら2箇所目のエルボに到達したようです。

ここからは管ツールのスイッチをオンにして回転力を与えつつ、手でワイヤーを押し込みます。

しかし、なかなか通過してくれません。

私の技量が足りないだけなのかもしれませんが、作業スペースのせいにしておきます。

押してみたり引いてみたりと何度かトライしましたが一向に通過してくれません。

ここで、

一緒に作業をしていた主任が「ここまでやって、通らないから専門業者に依頼するよう、マネージャーに相談してみる」といって電話をかけます。

私は若干、悔しい思いもありましたが内心「よかったー」と安堵してました。

(貫通作業は設備員のメンテナンスの範疇なのか?という疑問もあったので)

(実際にどうなんでしょう?他の会社では貫通作業を業者依頼ではなく、自社でやっているのでしょうか?)

(我が社と元請けの契約書上では、こういった設備の補修に関する取り決めは「軽微な補修までを行う」となっています。どこまでが軽微な補修に該当するのか?問題です)

(私個人は、貫通作業は軽微な補修ではなく、ガッツリな補修だと思う)

話を戻します。

マネージャーの回答は「設備員で貫通させてくれ」とのことでした。

このフロアのトイレは約1ヶ月後には更新となる予定です。

ビルとしては、お金をかけたくないのでしょう。(気持ちは分かるが、、、)

「マジか?通せないものは通せないけどなぁ」

「これは集合管に1番近い、便器を外してそこから試みるしかないかなぁ」

などなど、方法を考えていると主任から「マネージャー曰く、集合管に1番近い便器の横(便器と便器の間)の排水管にSBソケットでジョイントしている箇所がある。そのSBソケットを外して、そこから通せば通りやすいと思う」とのこと。

さっそく、その場所を確認します。

ありました。こんな場所で排水管をジョイントさせた経緯は知りませんが、ここからならエルボまでの距離がグッと近くなるので確かに通しやすそうです。

SBソケットを外します。

んん?

思っていたのと違います。

これではワイヤーを通す隙間が無さ過ぎです。

主任がマネージャーに電話します。

直ぐにマネージャーが現場に来ました。

SBソケットがあるのは知っていたようですが、外した状態までは知らなかったようです。

マネージャーがどうするか考えています。

「排水管を支えている固定金具を緩めて、排水管を少し上にズラせば隙間ができるよ」

と、提案してきました。

これに対して主任は何も言いません。

あれ?主任は絶対にそれは不可能だと気付いてるはずですが、、。

マネージャーと主任の間で反対意見を言えない主従関係が出来上がっているのでしょうか?

私が言います。

「小便器からの排水管が繋がっているのでその排水管(横引き管)はズラせないですよ」

マネージャーは「ああ、そっか」と言って振り出しです。

主任と私はマネージャーに相談する前から「ジョイントの塩ビ管部分をワイヤーが通せる幅だけ切断するしかないかな」と結論付けてました。

その方法をマネージャーに提案します。

「おお、後1ヶ月保てばいいからそれでもいいよ」と承諾を得ました。

「それがいいね、そうしてくれ」と言ってくれればこちらも気持ち良く作業ができるのですが、、。

塩ビ専用ノコを取りに行って、トイレに戻った時にはマネージャーは居なくなってました。

よし!作業再開です。

塩ビ管を切ります。

左右両方、切ります。

切りました。これでワイヤーを通せます。

では、さっそく。

最初のエルボはすぐそこです。

手押しのみで最初のエルボを通過しました。距離が近いと難易度がかなり下がります。

難敵の2箇所目のエルボに到達しました。

ここで管ツールのスイッチをオンにして、手でワイヤーを押し込むと、通過しました。

ワイヤーが入って行きます。

2箇所目のエルボの貫通に成功です。

せっかくなのでもう少しワイヤーを通します。

主任に下のフロアに移動してもらい、天井裏でワイヤーの回転する音を聞いてもらいます。

どこまでワイヤーが通っているか?目では確認できませんが、音ではっきり分かります。

電話で連絡をとりつつ、ワイヤーを更に通します。

集合管までの貫通を確認できたので、これで詰まりは解消されたと思われます。

ワイヤーを引き抜きます。

念のため通水テストを行います。

切った塩ビの挿入口にビニルシートと養生テープでフタをします。

これで、逆流しても大丈夫です。

バケツで小便器へ水を流します。

バケツ計5杯、流しましたが、排水良好です。

間違いなく、詰まりは解消されました。

では、切断した塩ビ管を元に戻します。

エフコテープ(自己融着絶縁テープ)で切断した塩ビを繋ぎます。

この状態でSBソケットで固定しようと思ったのですが、ボルトを通すのが至難の業です。

諦めます。(元々ボルトが浅めにかかってる状態だった)

隙間もエフコテープで繋ぎます。

その上からSBソケットのラバーを流用して左右をホースバンドで固定します。

心許ない接続ですが、給水管のように配管内に圧がかかるわけではないので残りの1ヶ月程度は問題ないと思います。

漏れないかだけの通水試験をしましたが、問題なしです。

これにて、2日間も使用禁止にされていたこのフロアの小便器が使用可能となりました。

このフロアで働いているサラリーマンの皆様には、ご迷惑をおかけしました。

トイレの横引き管詰まり、もう勘弁です。

では、お疲れ様でした。