倒れた作業員や工事監督者について思うこと

どーもm(_ _)m
「若気の至り」的なことで物事をよく考えずに行動することは、やはりそれなりのリスクが伴うが、それが若者の良いとこでもあり、バランスを上手く保つ能力が必要だなとこの歳(30代)になって気づいた私です。
前の記事で、一酸化炭素中毒を起こして倒れた作業員のことを紹介しました。
この出来事について今、私が感じてることを書いてみようと思います。
まず最初に、救急搬送された作業員2名は初報で重症との情報が入っていましたが、その後回復したと聞いています。
ただ、何かしらの後遺症が出る可能性もあるということで経過観察中とのことですが、命を落とさずに済んだので幸いだったと思います。
作業員の年齢なんですが1人は10代、もう1人も20歳とかなりのヤングボーイズだったそうです。
そして工事監督者も見た感じ20前半だと思われます。
つまり、今回の事故の末端は「若さ」で固められた布陣でした。
尚更、命を落とさなくて良かったと思います。20歳そこそこで人生が終わるなんて可哀想過ぎます。しかも死因が仕事だなんて、、、。
この作業員2名は、密閉空間で発電機を使ってるので、その危険性を把握してなかったのでしょう。
もしかすると「一酸化炭素中毒?何それ?」の初耳レベルだったと思われます。
「無知は損をする」と言われますが、無知で命を失ったら大損です。
しかし、作業員の立場も分からなくもないです。末端の下請け業者で、しっかりと労働災害の研修や勉強会をやってる会社は少ないと、私は予想します。
私自身、前職が小さい会社で業者をやっていた時、労働災害の研修や勉強なんてやった記憶がありません。
今、想い返せば、なかなかの危険作業をやっていたのでゾッとします。(安全よりもスピード重視)
研修や勉強会を受ける機会が無かったとしても、「一酸化炭素中毒により死亡」といった事故がテレビやネットニュース等で報道されていたりするので、耳にする機会はあります。
が、20代は基本、ニュースなんて見てません。私もそうでした。
おそらく2名の作業員は、回復した後で会社の社長なりに「お前等、一酸化炭素中毒も知らないのか?」と、怒やされたかもしれません。
が、これは酷な話しです。
彼らにとって自分でアンテナを張らない限り、知れない環境に居るので。
知識のない若者だけに仕事を任せた社長の責任は重大ですね。
そして、工事監督者もそうです。
作業員が発電機を持ち込んだことを、全く把握してませんでした。
作業員が作業中、監督者は車で待機していたそうなので、現場で常に立ち会ってはなかったのです。
これでは、どのように作業が進められたのか把握できません。
立ち会っていれば、作業員が発電機を持ち込んだ時に、コンプレッサーの電源の取り方を改めれたかもしれません。(居室内の壁コンセントを使用すれば発電機の必要はない)
壁コンセントは使用してもいいのか?分からなければ工事監督者が私のようなビルの常駐設備員に確認すればいいのです。
仮の話しですが、工事監督者に一酸化炭素中毒の知識がなく、発電機を使用した現場でしっかりと立ち会いをしていたら、3人とも倒れていたかもしれません。
その場合、誰からも気付かれずにそのまま死亡していた可能性があります。
つまり、工事監督者に一酸化炭素中毒の知識がなかったとすれば、常時立ち会わなかった事は結果オーライだったと言えるようです。(無論、知識があれば未然に防げる)
もうひとつ私はこの工事監督者について気になっていることがあります。
居室内で倒れている作業員を発見時、工事監督者は居室内から作業員2名を居室外の共用通路まで自力で運び出しています。
これ、かなりリスキーな行為だと思いませんか?
居室の一酸化炭素濃度によっては、救出する過程でこの工事監督者も倒れたかもしれません。
この場合ももちろん、3人とも死亡です。
作業員2名が倒れているのを発見した時点で、私のような常駐設備員に連絡すべきでした。当ビルは送風ファンを所持しているので、通路から空気を送り込むことが可能です。
そうした安全対策を施したうえで救出すべきでした。無事に2名とも救出できたのは結果オーライです。
今回の一酸化炭素中毒事故発生により、元請けは何らかの再発防止策をするのではないか?(発電機や溶接機など、ガスを発生させる器機は持ち込み許可制にするとか)と予想してましたが、結果として何もそういった動きはありません。
つまりこれは今後も、業者のレベルによっては事故が発生する可能性があるということです。
いや~、もうこのような人命に関わる事故は勘弁してもらいたいです。
では、お疲れ様でした。
-
前の記事
人災発生後の防災活動 2021.02.06
-
次の記事
コロナ陽性者が出た事により恥をかきました。 2021.02.12
コメントを書く