漏水調査の調査。

どーもm(_ _)m
人は間違えてしまう生き物ですが、間違え方が酷いと「ただの怠慢じゃんよ」と思ってしまう私です。
この記事のタイトル「漏水調査の調査。」は、一見入力ミスかな?と思われたかもしれませんが、入力ミスではありません。
読んで字の如く、調査の調査をしたので紹介したいと思います。
その日私は出勤をし、いつものように引き継ぎノートに目を通します。
ノートによると、どうやら前日に漏水トラブルが発生したようです。
漏水場所は、地下街の共用通路天井です。
「天井から水が漏水している」と連絡を受け、前日の設備員が対応したようです。
こちらです。

漏水場所(共用通路)の天井裏です。
ドレンパンが設置されてあります。
この場所は随分昔から漏水していたようで、ドレンパンで水を受けて排水していたようです。
水の出所は躯体からです。(この場所の真上(地上階)は一般道路となっている)

2秒間に1滴のペースで出ています。
今回の漏水は、ドレンパンの老朽化が原因のようです。
引き継ぎによると、ドレンパンからの排水管(塩ビ管)のエルボより水が滴下してるとのこと。

そして、エルボまでの漏水はおそらくドレンパンと塩ビ管の接続部に隙間が出来ている事が原因と思われ、

この部分を水中ボンドで塞げば漏水は止まるのではないか?とのことです。
この引き継ぎ内容で気になるのは「思われる」という部分です。つまり、断定ではありません。それは何故なのか訊ねると、
調査時、脚立の高さが足りず、手が届かなかった。とのことで、漏水箇所の真下に吸水マットを設置にて一時対応としたそうです。
つまり、下から見た「目視のみ」の判断です。
これは、しっかりとした調査が必要です。(前日の調査が正しいのか?の調査)
常駐現場で1番高い脚立を持ち出して調査に向かいました。(前日の設備員は手が届かないなら高い脚立に交換すればいいだけの話し)
まず、ドレンパンからの漏水が塩ビ管の接続部なのか?確かめました。
しっかりとドレンパンに接近し、近くで確かめてみると漏水箇所は別の箇所からでした。

写真では分かり難いですが、赤丸の「ドレンパンの角」より水か滲み出て、それがエルボまでつたっていました。
そしてこの箇所よりも微量ですが、漏水箇所は他にもありました。

腐食がみられる赤丸の3箇所です。ですが、1番漏水量が多いは最初の「角」です。
とりあえずドレンパンと塩ビ管の接続部に隙間が出来ているのか、確かめるためにウエスを水が滲み出ているドレンパンの角に当てて水の出所を断ちます。
これでもエルボから滴下するようでしたら、隙間が出来ているのでしょう。
結果は、エルボからの滴下は止まりました。(ウエスで押さえてる間)
つまり、前日の設備員の調査というか「予想」は外れです。
ドレンパンと塩ビ管の接続部に問題はありませんでした。
原因はドレンパン角からの漏水です。
そして、ドレンパンの角や側面の腐食箇所から漏水するということは、ドレンパン内に水位がある(水か溜まっている)ということです。
確認します。

やはりそうです。(前日の低い脚立では覗けない高さ)
排水口の周りにゴミが溜まってないことから、

塩ビの排水管が詰まっている事が考えられます。
今回の漏水の原因はドレンパンの経年劣化もひとつの要因ですが、根本的な原因は「ドレン配管の詰まり」によるものでした。
灯油ポンプでドレンパン内の溜まり水を吸い取ってやると、エルボからの漏水は止まりました。
老朽化が進んでるのでこれを機に一式で(ドレンパンと排水管の両方)更新して欲しいとこですが、元請け会社はおそらく更新しません。
ここまでの調査結果を元請けに報告しましたが、やはり更新の話しは出ませんでした。
現在の(元請け)マネージャーになってからというもの、お金にシビアです。それは時に、常識や倫理、更には法に抵触するレベルです。
とりあえず、現状の正しい調査結果を導いたので、本件の漏水トラブルは解決してませんが一段落とします。
では、お疲れ様です。
次回につづく。
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