冷却塔 冷却水溢れ

どーもm(_ _)m
会社の健康診断を目前に控え、そろそろ食事に気をつけようと思っていた矢先、妻がコストコで大量の食材を買ってきました。
今こそ己の意志の強さが試される時です!
コストコのピザうめぇーー。
春らしくなり、暖かくなってきましたね。
本格的な夏に向けた準備をする時期となりました。
というわけで、冷却塔のメンテナンスです。
じつは去年の夏、当ビルの冷却塔に、ある不具合が発生してました。
当ビルには2台の冷却塔が設置されてあるのですが、運転時、何故か片方だけ「冷却水が溢れてしまう」といった現象が起きました。
冷却塔の系統図を載せておきます。

系統図のとおり、冷却水配管の「往き」と「還り」は1系統で、それぞれが単独ではありません。
にも関わらず、片方の冷却塔のみ冷却水が溢れだしてしまいました。
なぜでしょうか?
私が目を付けたのは2台の冷却塔を繋いでいる「連通管」です。
連通管があるので本来であれば、2台の冷却塔の水位は同じになるはずです。
つまり私の予想は、この連通管がゴミや汚れ等で閉塞してしまってるのではないか?というわけです。
では、私の仮説に基づいて、この連通管をバラしてみたいと思います。


バラしました。
さっそく配管内を覗いてみます。

あれ!?
全くもって閉塞してる感じではありません。
私の予想はハズレました。
ということは、あと考えられる原因は「ストレーナー」ぐらいしかありません。

それぞれの冷却塔の「還り」配管にあるストレーナーを見てみましょう。

こちらがそれぞれのストレーナーです。

何故か片方のストレーナーだけ、汚れまくってるのが見てわかります。
このストレーナーは溢れた冷却塔側です。
これでとりあえず原因がわかりました。
ストレーナー詰まりにより、往きと還りの冷却水循環バランスが崩れ、冷却水が溢れてしまっていたようです。
高圧洗浄機でストレーナーを清掃します。

清掃後のストレーナーを見比べてみると、、。

種類の違いに気づきます。
汚れがひどかった方がこちらで↓↓

比較的に綺麗だった方がこちらです↓↓

これですべての謎が解けました。
ストレーナーの「網目の細かさ」に違いがありますね。
より細い方が汚れやすく、ストレーナーの詰まり具合に差ができた為、片方だけ冷却水の循環バランスが崩れ、今回のトラブルのように冷却塔から溢れてしまったようです。
では何故、種類の異なるストレーナーを設置したのでしょうか?
設置した業者さんに聞いてみたところ
冷却水の汚れが熱源発生機(冷温水発生機)にまわると故障の原因になるから。
で、
網目の細いストレーナーを片方だけに設置したのは、もし両方にした場合、目詰まりで冷却水の循環が完全にストップする可能性があるため。
だそうです。
ということは、網目の細い方のストレーナー清掃は冷却水が溢れる都度、行う必要がありますね。
とりあえず、トラブルの原因がハッキリしたので良かったです。原因さえわかれば、正確な対応が可能ですので。(連通管をバラすという無駄な作業をしなくていい)
ちなみに、ストレーナーの蓋にはシートパッキンが使われています。

シートパッキンは蓋を開けたタイミングでちぎれたりするので、交換用のパッキンを準備した上で行ったほうがいいです。
復旧できなくなりますからね。
以上です。
では、お疲れ様でした。
私の担当現場の冷却塔ストレーナーは高さ3mの配管の上にあり、
さらに、配管を一度撤去しなければなりません。
外部の業者にお願いしたところ、数十万円の請求が来ました。
自前でストレーナー清掃が出来る、余裕のある設計の現場が羨ましいです。
「YKEさんへ」
コメントありがとうございます
メンテナンスの事を考慮していない設備の点検は大変ですよね
配管撤去しないとストレーナーにアクセスできないとは、設計に問題ありですね
メンテの度に高額な作業料を支払う必要があるのなら、容易にアクセスできる位置への移設をしてしまった方が長い目で見ていいのではないでしょうか??
スペースに余裕があればの話しですが、、、