小便器 排水不良

小便器 排水不良

私の現場に共用トイレが設置されてある場所があります。

この場所は地下通路に面していて不特定多数の方が利用されています。

使用頻度が多いので、設備の消耗も早いです。ウォシュレットに関しては今までに何台も交換してきました。

そういったトイレの小便器の排水が良くないと、前々から清掃の方より相談を受けていました。

そのトイレに小便器は4台設置されていて、その内の1台だけが排水が良くありません。

流れるには流れるのですが良くないです。何かが配管を閉塞させているようです。

ラバーカップを突いたり薬剤を投入したり対応はしたのですが、なかなか改善されませんでした。

実は去年の夏頃にも、この小便器は排水不良を起こしました。その時もいろいろと対応したのですが、改善されず。

結局、小便器本体を取り外してトラップ清掃と配管の貫通作業を行っています。

この、小便器を取り外すという作業はかなり大変でした。陶器でできている小便器は重たいです。確か30キロ程だったと思います。取り外し中に転倒させたりでもしたら怪我の可能性もありますし、小便器が破損してしまいます。値段も高額なので、この作業はふたつの意味でリスクが高いです。

便器を取り外すという作業は最終手段でして、なるべくしたくありません。

なので、今回は便利な道具を買う事にしました。

こちらです。

便器専用のカンツールです。アメリカ製のようです。

ハンドルをぐるぐる回すとスプリングも一緒に回ります。全て英語表記ですが使用方法が載っています。

大体の理屈がわかったのでさっそく試してみます。

小便器の目皿を外してスプリングの部分をハンドルを回しながら押し込んでいきます。

最初の入り口で少し手こずりましたが、通ってしまえば後はグイグイ入って行きました。

スプリング部分が入りきったら、詰まりを除去するイメージでハンドルをグルグル回します。

一通り回し終えたら、挿入したスプリングを引き抜きます。

引き抜いたスプリング部分にはジェル状のゴミ?が少し付着しているだけで、特に何も出てきませんでした。

排水が改善されたか水を流してみます。

良くなりましたね。詰まりは抜けたようです。何が詰まっていたのか分からず終いでしたが、、、。

ちなみに詰まり除去方法としては、もうひとつウォーターラム(ガン打ち)と言う方法があります。

この道具は「圧縮した空気を一気に解き放ち、空気圧で詰まりを押し壊す」と言う方法です。

つまり、ゴミを取り除くのではなく押し込む事になります。

詰まっている物が分からない場合はこのウォーターラムはお勧めしません。

トイレ詰まりは、他の場所になりますが

・ボールペン

・歯ブラシ

・ハンドタオル

・身分証(カード)

と、固形物が詰まっていた事が過去にありました。

詰まりの原因がこのような固形物であった場合、ウォーターラムで押し込むと更に悪化する可能性があります。

なので今回は、詰まりを引き出せる可能性があるこの方法を選びました。

この小便器トラップ用のカンツール、値段は7,000円程です。たったそんだけの金額で小便器本体を外さずに詰まりを除去する事ができるので、安い買い物でした。これからも重宝しそうです。

では、お疲れ様でした。